この本は、私が大学院生のころに、
気難しいことで有名な教授から「これを読め」とおススメしてもらった本である。
ちなみにこの教授は「本は自分で買え」という主義でありました。
ちなみにこの本は300円でありました。いま確認したら460円になってました。
この本は1919年にミュンヘンで行われた講演の日本語訳である。
つまりちょうど100年前!
本が出たのが1936年で私が買ったのが1999年!で第78刷という・・・
いまごろはどうなっているやら・・・
この本は、私なりの例えでいけば
NHKの「プロフェッショナル」が好きな人が読めば、
「お~!そうか! そうだよな!」と熱くなること間違いなしの本と思う。
タイトルが「職業としての・・・」なんだからそりゃそうなんですが。
この本に出くわしたおかげで私の人生がおかしくなったともいえる本でもある(汗)
私はこの本で「僥倖」(ぎょうこう)という言葉を知った。
つまりまぐれとかタマタマ、偶然の幸運というか・・・
大学の教員になるやらならないは、
偶然の力が大きいということを100年前に言われちゃ・・・(笑)
これを読んで私が失望したかといえば、むしろ反対で
「まぁ、俺がなる人ならなるでしょうし、ならない人ならならないだろ」
という諦観というかなんというか・・・
ある種の努力を放棄してしまった感もある・・・
おかげで自分の将来やら人生設計とやらを放棄してしまい、
大学の先生方との交流を楽しみすぎてしまった。
学問とか興味というのは、どこまでも突き詰めればよいというものではなく、
「ちょうどよいところで止めておくのが生活を確保するためには大事」
ということを知ったのはかなり後のことであった。
「情熱なしになしうるすべては無価値である!」
これは、わたしがあらゆる所(部屋の壁、机の上、ノートの表紙 などなど)
に書きまくった一文である。
こういうのはもはや学生やら卒業生にも笑われちゃうレベルなのであるが、
これを読んだときの震えた感覚は今も忘れられない。
いまだにコレを捨てられなくてバランス感覚にすぐれている人から笑われている。
『どうだ!俺はすごいだろ~!』
なんて思っているやつなんて、
全然、個性的じゃね~よ!
一刀両断でありました。
見事に切られました。
自分自身を指導者と思っている人ほど
実際にはそうでないのが普通である・・・
完全に撃沈である・・・・
まぁ、とにかく刺激的な一冊であります。
こういうのを読んで、自分のためだけにシンプルに読むのが私はとても難しい。
ついつい
「あ~あの人に読ませて~」などと悪意ある感情が湧き起こってしまう。
それが一番ストレスの元なんですよね・・・・
自分が指導者と思っている人ほど・・・・
く、苦しい・・・