やさしく読めるのがありがたい

『うつヌケ』 田中圭一 著 角川書店

 

連続で「うつ」のネタで申し訳ないですが。

 

寝る前になんとなく読んでいる本です。

 

何度も読んでいるので、ストーリーは全部わかっていますので、新たな発見などはなく、寝つきにはいいかと。

 

ワタシ自身は、病院に行って診察を受けたわけではありませんので、「うつ」ではないと思うのですが、「こりゃ危ない気持ちだな」と思うことは多々あります。

 

相談しようにも、「これってどう説明すりゃいいのか?」なんて思いためらうわけです。

 

この本を本屋で見かけたときに、いかにもなタイトルですし、これを購入することにためらいがありまして、3回くらいスルーしたのですが、やっぱり気になるから読んでみようということで買ってみました。

 

余談ですが、

『躊躇い』←変換していて、これが「ためらい」って読むのを初めて知りました。

 

購入の最後の決め手は、本の帯に「大槻ケンヂ」の名があったのも大きいです。

 

ワタシは大槻ケンヂ氏のエッセイも大好きなので、この人のエピソードがあるならと思いました。

 

ワタシは「うつ」の専門家でもありませんし、じゃあ患者なのかといえば、ホントに苦しんでいる人からすれば軽症でしょうから(まぁ、この考えもキケンらしいですが)、この本を苦しんでいる人におススメしますなんてことは言えません。

 

ただ、私としてはこれを読んでいていくつかの、「自分で自分を慰めたり、励ましたり、休ませたりするフレーズや考え方」をもらえましたのでありがたかったです。

 

また、絵も私がかつて読んでいた手塚治虫の感じと近かったので親しみがありました。

 

この本の中でワタシが心掛けるようになったこと

 

「他人に言ってはいけないセリフは自分にも言ってはいけない

 

他人に、「バカ、お前なんて居なくていい、意味が無い、死ね」なんて絶対に言わないのに、自分には無制限に言ってしまっていました。

 

他人もワタシも同じ人間なのですから、自分を殺すような発言も「殺人行為」なのだと。

 

う~ん、言われてみりゃそりゃそうだなと。

 

今、苦しんでいる人におススメしていいのかどうか分かりませんが、予防接種のつもりで読んでみるのもいいかと。

 

ワタシは枕元において、ダラダラと読んでダラダラと寝ております。

 

 

 

 

 

 

 

心落ち着く本

鬱の本

 

こういう本を探していました。

 

活躍している人を気持ちよく応援できる人には無用な本です。

 

といって、妬みのコメントや態度を表明できる人にも無用な本だと思います。

 

明るい話や前向きな本では眠れない人に、ひょっとしたらスッとくる本かもしれません。

 

私はスッと来ました。

 

「頑張れ系」「意識高い系」とは反対の本です。

 

「こんなこと考えちゃいけないのではないか、大谷翔平を気持ちよく応援できない自分の人間性が悪いのではないか?」

 

などと自分を責めがちな人には、ハマる話があるように思います。

 

自分を理解してもらえているような気持ちになれます。

 

おそらく表には出てこない本です。というよりこの本を喜んでいる人は、この本が表に出てくることを望まないと思います。

 

こういう本が出たということ自体が救いになりました。

 

私はおかげで久しぶりに眠ることができました。

 

私のお守りになりそうな本です。

 

 

 

 

元気の出る哲学書

『モテる技術』 デイビット・コープランド

 

なんというストレートなタイトル

 

職場の図書館でバカにしながら手に取ったら、とても面白くて読み込んでしまった。

 

内容はその名の通り、「女性にモテる技術」であります。

 

女性にはおススメしません。(笑) いや、面白いかも。

 

自己啓発本をこよなく愛するワタシは。数多くの自己啓発本を読んできたが、この本に書いてある内容は、通常の自己啓発は「人生を切り開くには~」であるのに対して、「女性にモテるためには~」となっているだけで、内容は一緒であった。

 

 

自己啓発のド定番 Dカーネギー 「道は開ける」

 

この本の中での大きなテーマは「クヨクヨ悩まない」である。

 

 

そしてこの「モテる技術」中では

 

 

「モテる男はクヨクヨ悩まず、無視されても気にしない」

 

例え、振られても、決して自分の魅力が無いなどと思わずに相手の状況のせいにする。

 

「そんなんじゃ、人生は切り拓けない」などと言われると説教がましいが、

 

「モテる男は複数を追いかけ、一人に執着しない」って、女性がみたらヒデー話だが、それくらいじゃないと、相手がリラックスできないという。

 

なるほど、余裕がないといけない。

 

これは色々と大事なことだと思う。

 

名言!

 

『受け止めなければ、銃弾は100%防げる!』

 

『ホームランをよく打つ選手は三振も多い!』

 

 

「~と考えた」でだいぶ変わる

NHKテキスト 「はじめてのマインドフルネス」

 

自分の中で思考が整理つかなくなり、

焦りと不安、何を頑張ればいいのかよくわからない。

 

などなど考えて眠れなくなった。

 

そんな時に何か読むものはないかと、自分の本棚を探す。

 

これは座禅に興味を持った時に買っていた本

 

パラパラとめくる。

 

「~と考えた」と付け加える。

 

そんなものか・・・と、やってみた。

 

不思議と軽くなり寝れた。

 

助かった。

 

 

ネタ集めに持ってこい

『自分では気づかないココロの盲点』池谷裕二 著

 

問題

 

陸軍士官学校の生徒に志望動機を聞きました。

10年後に出世していたのはどちらの理由を挙げた人でしょうか。

 

①技能や素養を身につけ将来は将校になって国のために貢献したい。

②軍隊そのものが楽しそうだったから

 

正解 ②

 

具体的なビジョンや目標があったほうが良さそうだが、興味があるからやっているという人のほうがやる気が継続するという。

 

 

なんてな感じで、いろいろな脳のクセを解説してくれている1冊

 

脳は冷静な時に、感情が高ぶったときに何をしでかすか想像することはできない。

 

逆もまた然り

やさしい本

中島らも エッセイコレクション

 

知っている人は知っている「中島らも

その有名な経歴はあえてここには書かないけども、人生の落差を味わっているからこその味というか。

 

優しさに溢れているといいますか・・・

 

頭が悪いからワルなんじゃない、むしろ考えすぎる頭脳を持ってるがゆえにいきついてしまった感性というか。

 

世間的にも正しいと言われていることを実行できて、さらに平和に過ごせている人には全く響かない本ではないだろうか。

さらにプラス思考が大切と言われて、ホントに実行できている人にも必要ない(笑)

 

できれば善く生きたい、でもうまくいかない。空回りしている感じ、焦る感じでもがいている人におススメです。

 

 

中島らも氏のエッセイの中でも有名な一文

「その日の天使」

 

人には必ずその日の天使が一人はついている。

 

それは必ずしも人とは限らない。

 

心・技・体 絶好調の時にこれらの天使は人には見えない。

 

逆に絶望的な気分に落ちているときには、この天使が一日に一人だけさしつかわされていることによく気づく。

 

これを読んでから私は、1日に会話した人や出会った人を「あ~今日はこの人が私の天使なんだな~」と思えるようになり、「まだ天に見捨てられてないのかもしれないな」と思えるようになりました。

 

この本の中にある「ヤな言葉②」というエッセイもおすすめです。

 

 

言葉の天才

「最後に勝つ負け方を知っておけ。」アントニオ猪木 青春文庫

 

この本は1990年に出た本の再編集&文庫化したものです。

 

猪木さんが47歳の時に書かれたものだそうです。

 

アントニオ猪木に関して言えば、プロレス好きだったワタシにとっても世代的にはもう峠を過ぎたレスラーでレジェンド枠という扱いだったように思う。

 

色々な伝説を聞いていると、

「これはそばで一緒に行動した人たちは大変だったろうな~」ということは感じる。

 

迷惑をかけた人も相当にいたことだと思う。

 

ただ、ワタシの世代の感覚でいえばプロレスよりも、

「その言葉のチカラ」が秀逸だったように思う。

 

「元気があればなんでもできる」は、世界に通じる名コピーだし、

「迷わず行けよ、行けばわかるさ」もそうだ。

 

この本を読んで知ったのだけど、家系的に政治家や実業家の家系だそうで、その気質が単純なプロレスラーにはない活動につながったのだなと合点がいった。

 

以前から知っていたエピソードの中で私が好きなのは、現在のロシア(当時はソ連)にプロレスの説明をする話だ。

「プロレスは八百長ではないのか?ショーか?」という解釈の相手に対しての説明。

 

「プロレスとは選び抜かれた人間同士が戦う。お互いの感性と表現力を最大限に発揮しながらお互いの信頼の上で戦う。攻撃一本槍ではない、相手の攻めを受けて受けて受けまくるところにも美学がある。だから強いレスラーは相手の得意技をどんどん使わせて受けて見せてから最後にこちらの得意技で仕留める。だから観客はコーフンする。」

 

そして、プロとして相手の必殺技を死なないように受ける「受け身」の重要性を説いた。

 

「受け身」「攻撃」「感性と表現力」そして「信頼」

 

プロだからギリギリの線で戦わなければいけない。でも絶対的な信頼関係が重要。

 

ワタシはこの話が大好きです。

 

この本を読んでいると、

「言っていることは立派だけど、そこは人としてどうなのよ?」というエピソードが多く、それもネタの内になるというのはどういうことかと不思議になる。

 

何度も離婚しているけど、裏を返せばそれだけ魅力的だったということだろうか。

 

この本を読んでいると、開き直りの強さというか、確かに元気になってくる。

 

気楽に読める元気本にもなるんじゃないかなと。