なにか睡眠導入的な気楽な本を・・・
なんて思いながら本屋で見つけた一冊。
『ゆるく考えよう』 著者 ちきりん 文庫ぎんが堂
気楽に生きるセラピー的な自己啓発本を想像していたのだけど、
あくまで私自身の感想でいくと、
「おっ、自分の人生はダメだこりゃと思ってたけど、そこまで悪くもないと思ってやってみるか」という程度の気持ちにはさせてもらえた。
作者はブログを書いている人ということで、そのブログを探してみたらこの「はてなブログ」の利用者だったので、なんだか親近感を覚える(笑)
この本は、ブログを読んでいるかという感覚で読む本なのだと思うので全体のつながりとしては、「あれ?これまでの流れと変わったぞ」という気がしないでもない。
ただ私は、本は一行でも「これは!」というのがあれば儲けもの。という考え方を開高健師より学んでいるので、そういう意味では十分に元がとれた。
とくにこの中で「アドバイスの正しいもらいかた」という章は、自分の大事にしている人には伝えたい内容だった。
それは「最後は相手の言いたいことを言ってもらう」というものだ。
言われてみれば、「そりゃそうだ」なのだけど
相談された方は、「質問されたことについて答えている」逆にいえば「質問されていないことには答えていない」
となると、質問者が自分に必要なことを質問できる実力があるときのみ有用な知識が得られるということになる。
だから、自分が思いつくレベルの質問はさっさと切り上げ、「相手が大事だと判断すること」「相手がいうべきだと思ったこと」を聞く時間を十分に確保することが重要なのだという。
自分の考えた質問の後で
「ありがとうございました、他になにか聞いておくべきことがありますか?今までにお聞きした話と全く違うことでもいいのですが」という言葉をつけることで自分の思ってもいなかったアドバイスがもらえる可能性が高まるという。
う~ん、確かにそりゃそうだな。というより、有益なアドバイスは自分の質問から発展するとは限らないものな。
そう考えると「聞かれたことだけに答えてください」なんて姿勢は、かなりつまらないな。
他にも「10年以上のローンを組む買い物は自分の分不相応だ」などの発想は「足るを知る」の考え方で、ローンが無いだけが取り柄の生活の私としては多少、自己肯定感があがった(笑)
アマゾンのレビューを見るとナカナカ辛口のコメントも多く、「まぁ、確かに」と言った感じなので損したくない人は買わなくていいかも(笑)
まぁ、ワタシも表紙の言葉が糸井重里さんだったのも大きかったから、そんなに立派な理由で買っているわけではありませんので。
けっこう私の好きな考え方でした。